中学生や高校生のころ、「急にニキビが増えた」と感じたことはありませんか?
テスト前や部活動、友人との関わりなどで忙しい思春期。そんな中で鏡を見るたびに肌の変化に気づくと、不安になったり、人前に出るのが億劫になってしまうこともあります。
「思春期=ニキビ」というイメージがあるほど、多くの人がこの時期に同じような悩みを抱えています。でも、なぜ思春期に入ると急にニキビができやすくなるのでしょうか?
実はそこには、成長とともに体の中で起こる変化が深く関係しています。この記事では、思春期にニキビができやすくなる理由をわかりやすく解説しながら、日々のケアで意識したいポイントもご紹介していきます。自分の肌のことを知るきっかけになればうれしいです。
ニキビとはどんなもの?
ニキビは、皮膚の毛穴に皮脂や古い角質がたまり、炎症を起こすことでできる肌トラブルのひとつです。医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、年齢を問わず起こり得る皮膚の変化とされています。
通常、私たちの肌は、毛穴から皮脂を分泌してうるおいを保とうとします。しかし何らかの原因で毛穴が詰まり、皮脂がスムーズに排出されなくなると、毛穴の中に皮脂がたまりやすくなります。
そこに常在菌のひとつであるアクネ菌が増殖すると、炎症が起こり、赤く腫れたり、膿をもったりといった「ニキビ」としてあらわれることがあるのです。
にきびはできる場所や状態によって、
•毛穴が詰まった状態(白ニキビ)
•空気に触れて黒くなるもの(黒ニキビ)
•赤く炎症を起こしたもの(赤ニキビ)
•膿をもったもの(黄ニキビ)
など、段階に分かれてあらわれることもあります。
つまり、ニキビは毛穴・皮脂・菌のバランスが崩れることから始まる肌の反応とも言えるでしょう。
思春期にニキビが増える理由
思春期に入ると、急にニキビが目立つようになるのは、体の内側で起こるホルモンの変化が深く関係しています。
■ホルモンバランスの変化で皮脂が増える
成長期に入ると、体は大人へと変化していく準備を始めます。その中で「性ホルモン」の分泌が活発になり、皮脂腺の働きが刺激されるようになります。皮脂腺が活性化すると、肌の表面に分泌される油分(皮脂)が増え、毛穴の詰まりやニキビの原因になりやすくなるのです。
特に、額や鼻まわりなどの「Tゾーン」は皮脂腺が多く集中しているため、思春期にはこの部分にテカリやニキビが出やすい傾向があります。
■肌の状態が不安定になりやすい時期
思春期は体の変化だけでなく、心の面でも不安定になりやすい時期です。ストレスや睡眠不足、食事の乱れなどが積み重なると、肌のバリア機能が弱まり、にきびができやすくなることもあります。
また、環境の変化や学校生活のストレスも影響し、ホルモンバランスが乱れやすくなることで、さらに皮脂分泌が増加するケースも少なくありません。
このように、思春期は体の成長にともなう自然なホルモン変化と、生活の揺らぎが重なりやすい時期。その結果として、にきびができやすくなるのです。
思春期ニキビを悪化させないためにできること
思春期のニキビは、完全に防ぐのが難しいこともありますが、日々のケアや習慣を見直すことで悪化を防ぐことは十分に可能です。ここでは、ニキビを悪化させないための基本的なポイントを整理してみましょう。
■正しい洗顔と保湿を習慣に
皮脂が気になるからといって、強くこすったり1日に何度も洗顔したりするのは逆効果になることも。洗顔は朝と夜の2回、たっぷりの泡でやさしく洗うことが基本です。
また、思春期でも保湿は必要です。皮脂が多くても肌の水分が不足すると、バランスが崩れて余計に皮脂が出てしまうこともあります。化粧水や乳液で水分と油分のバランスを整えることを心がけましょう。
■やりがちなNG習慣に注意
・にきびをつぶす
・気になって何度も触る
・髪や手で顔を覆う
といった行動は、雑菌が入りやすくなり、炎症や色素沈着の原因になる可能性も。
「触らない・いじらない」を意識することが大切です。
■生活習慣の見直しも味方になる
食事・睡眠・ストレスの影響は、肌にも大きく表れます。特に脂っこい食事やお菓子の食べ過ぎ、寝不足は皮脂分泌の増加につながることも。バランスのとれた食事と、規則正しい生活リズムを意識することが、肌の安定にもつながります。
気になるときの対処法
思春期のにきびは自然なこととはいえ、気になってつい鏡ばかり見てしまったり、人前で隠したくなることもあるかもしれません。そんなときは、正しい対処法を知っておくことが安心につながります。
■セルフケアでできること
軽度のにきびであれば、まずは洗顔・保湿・生活習慣の見直しを中心にセルフケアで様子を見ることができます。市販されているにきび用のスキンケア製品(医薬部外品など)を取り入れる人もいますが、使用前には成分や肌との相性をしっかり確認することが大切です。
また、にきびが気になるからといってファンデーションやコンシーラーで厚塗りしてしまうと、毛穴をふさぎ悪化の原因になることも。メイクは控えめに、落とすときは丁寧にを心がけましょう。
■自己判断で無理をしない
赤く腫れていたり、痛みやかゆみをともなうにきびが広がっている場合、セルフケアだけでは改善が難しいこともあります。無理に対処しようとせず、皮膚科などの専門機関に相談するのもひとつの方法です。
にきびが気になるときほど、「急いで治したい」と思いすぎず、肌を休ませる意識が大切です。
まとめ
思春期にニキビができやすくなるのは、成長にともなう体の自然な変化の一部です。ホルモンバランスの影響で皮脂の分泌が増えたり、生活の変化やストレスが肌に影響したりと、さまざまな要素が重なって起こるものです。
「どうして自分だけ…」と思ってしまうことがあるかもしれませんが、同じ悩みを抱えている人はとても多く、それは決して特別なことではありません。
大切なのは、にきびを気にしすぎて肌をいじったり無理にケアを頑張りすぎたりせず、肌の調子に合わせて丁寧に向き合っていくこと。毎日のスキンケアや生活習慣を少しずつ整えることで、肌の状態も少しずつ変わっていきます。
思春期のにきびは永遠に続くものではありません。「今の肌も、自分の一部」だと受け止めながら、焦らずやさしく付き合っていきましょう。